この記事は、介護の現場で日々お客さんと関わる中で、僕が大切にしている「残存能力の活かし方」についての考えをまとめたものです。
介護という言葉から、「できないことを手助けする」というイメージを持たれることは多い。
もちろん、支援が必要な場面はたくさんある。
けれど現場で感じるのは、「できないこと」よりも、「まだできること」に目を向ける大切さだ。
残存能力とは、その人が今も持っている力のこと。
歩くこと、考えること、選ぶこと、話すこと。
大きなことでなくても、自分でできる行動は確かに残っている。
忙しい現場では、つい先回りして手を出してしまうことがある。
その方が早く、安全に進む場面もあるからだ。
それでも、「自分でやろうとする気持ち」を奪ってしまっていないか、一度立ち止まって考えるようにしている。
たとえば、時間はかかっても自分で服を選ぶ。
言葉がゆっくりでも、自分の意思を伝えようとする。
そうした一つひとつの行動は、その人が主体的に生きている証だと思う。
残存能力を活かす介護は、効率だけを優先する介護ではない。
その人のペースを尊重し、できる部分を信じて待つ姿勢が必要になる。
結果として、それが自信や意欲につながり、心の安定にもつながっていくと感じている。
介護は「代わりにやること」ではなく、「一緒にやること」。
僕はそう考えながら、日々お客さんと向き合っている。
同じように介護に関わる方や、家族として支える立場の方にとって、この視点が何か一つでも参考になれば嬉しい。


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